施設日記

  • 2020.09.22

    敬老会が終わった後にしみじみ感じたことがあって。

    総務省発表によりますと、今年の65歳以上の高齢者は

    3617万人とのことで、人口全体の28.7%だそうです。

    そのうち100歳以上は約8万人いらっしゃるということです。

     

    埼玉県で一番のご長寿様はというと

    ときがわ町在住の女性がなんと112歳!

    男性ではお隣の加須市在住の108歳!(県高齢福祉課発表より)

    どちらも明治生まれです。

    明治 大正 昭和 平成 令和

    5つの時代を生きていらっしゃるのですね。

    きっと今の時代からは想像もつかないような出来事もあったことでしょう。

    逞しく、しなやかに、健やかで、慎ましく、そしていつも朗らかに

    その時を一生懸命に、前を向いて生きて来られたのでしょう。

    尊敬します。そして心よりお祝い申し上げます。

    おめでとうございます。

     

     

     

     

    ケアハウス栗橋翔裕園では、20日に敬老会を行いました。

    今年は多くの施設がそうであったと思われますが

    ご家族を招待することを断念せざるを得ない状況でした。

    それでも職員だけで出来る限りのお祝いをさせていただこうと

    準備を進めてきました。

     

     

     

     

     

    今年は計7名の賀寿表彰者がいらっしゃいました。

    傘寿1名、米寿2名、卒寿2名、白寿1名、そして百三賀1名 です。

     

     

    おとなしくてはにかみ屋さんだけど

    見られればレア物と言われるくらいの

    ごくまれに見せてくれる笑顔が

    実はとてもチャーミングで大好きです。

     

     

     

    館内を毎日よく歩かれているので足腰が丈夫ですよね。

    入居者様の中で一日の歩行距離は一番長いと思います。

    普段は活字と向き合っていて寡黙なのですが

    実は女性に優しく、思いやりのあるところが大好きです。

     

     

     

     

     

    時として、職員に大きな愛のある厳しさを下さいます。

    きっぷの良さと潔いスカッとした性格、大好きです。

    ミスして謝りに行った時、少しも怒ることなく

    「私はあなたたちが大好きなんだから」と。泣けました。

     

     

     

     

    「夫婦の愛、無償の愛」とはこういうことなのだと

    同じく入居されている奥様と一緒に私たちに示して下さいます。

    年上の奥様がいつまでも可愛らしいのが納得できます。

    ダンディーパパ、大好きです。

     

     

     

     

     

    三カ月の短期とおっしゃらずにずっといて欲しいです。

    それくらい入居してすぐに馴染んでいらっしゃいました。

    明るくて話好き、可愛らしくユーモアセンスが抜群で

    いつも笑わせて下さるところが大好きです。

     

     

     

     

     

     

    とにかく元気、いつでも元気、よく食べて、よく歌う。

    思いっきり音程がはずれちゃう「北国の春」もご愛嬌。

    まさに模範的、絵に描いたような好々爺!大好きです。

    来年は百寿ですよ、盛大にお祝いしますからね。

     

     

     

     

     

    きょうは敬愛を込めて呼ばせていただきます。

    「キング オブ じいちゃん!」

    百三賀、おめでとうございます。

    毎食1時間かけて、残さず全部自分で食べるじいちゃん。

    元気の秘訣は?と伺ったら

    「毎日15分間、手のひらをお日様に当てる」のだそうです。

    これからもお元気で、毎年お祝いさせてくださいね。

    同じく入居されている妹様、来年白寿のお祝いになります。

    兄妹揃っての賀寿表彰、素敵!

     

     

     

     

     

     

     

    その後、昨年の敬老会の後から撮りためておいた

    いろいろな写真のスライドショーを観ていただきながら

    事前にご家族に色紙を送っておいて

    メッセージや写真などで自由にレイアウトしていただいたものを

    ご本人の前で職員が朗読してお渡しするという

    入居者様にちょっとしたサプライズプレゼント。

    喜んでいただけるでしょうか。

     

     

     

    家族や愛犬の写真でたくさん飾ってくださったり

    お孫さんの結婚式の写真も。

    うん、似ていらっしゃいますね。

     

     

    どの色紙もたくさんのメッセージで埋め尽くされています。

    それでも足りなくて別紙追加で書いてくださったご家族も。

    さらに朗読する職員が、練習の甲斐あって上手いものですから

    読まれる度に多くの方が感極まって泣いてしまいました。

    もらい泣きしないように職員も必死です。

    感動的なコーナーとなりました。

     

     

     

    さて、そろそろお腹も空いてきましたよ。

    きょうのお祝い膳は握り寿司です。

    あら、まだ配膳される前から乾杯しちゃってますが

    どうやら待てなかったみたいでごめんなさい。

    この後お寿司をつまみにいい気分。    (でも実はノンアル~)

    賑やかに和やかに敬老会は進んでいきました。

    ご家族がいらしたら、もっと盛り上がったでしょうね。

     

     

    敬老会が無事に終わって

    入居者様から感謝のお言葉をたくさんいただきました。

    私達も嬉しくなりました。ありがとうございます。

    そんな中で意外だったのが

     

    「家族がいない方が逆に落ち着いて

    雰囲気はいつも通りだったけど

    その延長みたいな感じでとても良かったです」

     

    というお声が多かったこと。そうですか。

    入居者様も、ご家族が一緒というのは

    どこかやはり緊張するものなのですね。

    ケアハウスが始まって初めて

    職員と入居者様だけでお祝いした敬老会でしたが

    これもまたひとつのやり方として

    経験値の一つにしていきたいと思います。

     

     

    ※※※※※

     

    アフターコロナ、ウィズコロナ、新しい生活様式、と言うけれど

    今、確実に私たちはチームの結束力で、個々の情熱で、入居者様からの信頼で

    これからも起こるであろういろいろな困難を乗り越えていけるということ。

     

     

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