施設日記

  • 2022.03.11

    3.11 東日本大震災 南方NH翔裕園・南方GH翔裕園からのメッセージ

    本日3月11日

    東日本大震災から11年を迎えました。

    犠牲になられた方々に

    心よりお悔やみ申し上げます。

     

    私たち、社会福祉法人元気村の

    東北の職員たちは

    毎年3月9日から11日当日までの3日間

    県内の被災地を訪問し

    震災犠牲者の追悼として

    慰霊碑への献花・合掌礼拝を

    させていただき、復興状況視察も併せて

    被災地の復興と心の安寧を願い

    追悼訪問を行っております。

     

    昨年に続き今年も

    新型コロナウイルス感染症の影響があり

    少人数での訪問を検討しましたが

    高齢者施設として

    ご利用の皆様の健康をお守りするため

    今回は地域交流課が代表訪問という形を

    取らせていただきました。

     

     

    昨年「10年の大きな節目」

    と呼ばれた東日本大震災。

     

    いつもと変わらない朝

    「いってきます」の姿を見送りました。

    でも、「ただいま」の声が聞けず

    変わり果てた姿で帰ってきた我が子。

    ぼろぼろの体を

    抱きしめることも出来なかったあの日。

     

    今年で、11年が経ちました。

     

    災害に区切りはない

    と、私たちは考えます。

     

    被災地は11年を経て

    道路が整備され、堤防が高くされ

    新しい家や商業施設が建ちました。

    綺麗な街並みですが、震災以前の姿が

    思い出せないこともあるのが、事実です。

    そんな綺麗な町には、いろんな思いを

    抱いて暮らしている方々が居ます。

     

    奮い立たせて前を向いている方。

     

    でも、一人になると、

    悲しみや苦しみにつぶされる方。

     

    誰かに話せば誰かの傷をえぐるかも

    しれない、と気持ちに蓋をしている方。

     

    家も車も、家族も失くしていない自分が、被災者と括られることに苦しんでいる方。

     

    風化させてはいけない、繰り返してはいけない、と幼い我が子を亡くした辛い記憶を伝え続ける方。

     

    被災された人でなければわからない

    痛みや苦しみ、想いがあります。

    時が経っても、癒えることはありません。

    時間の経過は、その想いをより深いものにすることがあるでしょう。

     

    逃げてもいい。

    受け止めなくてもいい。

    乗り越えなくていい。

    でも、折れずに生きてほしい。

     

    私たちはそんな方々から決して離れず

    そっと、声を手を、差し伸べられる

    寄り添う心をずっと、持ち続けること。

     

    それが、自分に私たちに、できること。

     

    そして、そんな一人ひとりがつながって、共に生きていく。

    想いをつなげて、明日を創っていければと思います。

     

    けれどその明日は、自然の豊かさに反する恐ろしさと共存していかなければならない。

    だから、震災を語り伝えていかなければなりません。

    防災、減災への気持ちを絶やさず「言葉」で伝え続け、お互いを支え合う。

    自分を大事に、相手も大事に

    いつもと同じ何気ない日々に感謝し

    今を共に生きていく。

     

    元気村グループの理念にも掲げている「共に生きる」ということは

    すべてに通ずることです。

    一人ひとりがこの想いを絶やさず持って

    報道に取り上げられない地域や

    暗闇に居る人々にも寄り添い

    支え合っていければと思います。

     

    被災された方々が

    想いを抱きながら歩んでいけるよう

    亡くなられた方々が

    どうか心安らかに見守って下さいますよう

    すべての人が「共に在り続ける」よう

    お祈り申し上げます。

    令和4年3月11日

    社会福祉法人元気村

    南方ナーシングホーム翔裕園

    南方グループホーム翔裕園

    職員一同

    【メッセージ代表作成:地域交流課】

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